中原中也「未刊詩篇」より
Cogito
はたなびく小旗の如く涕かんかな
或はまた別れの言葉の、こだまし、雲に入り、野末にひびき
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……
海の上の風にまじりてとことはに過ぎゆく如く……
2017-07-30
2017-07-28
"Felix The Cat"「フィリック」(リンク更新)
2017-07-26
またも逢はめやも
しきたへの 袖交へし君 玉垂の
越智野過ぎ行く またも逢はめやも
柿本人麿:萬葉集 195
注)しきたへの = 枕詞 床/枕/袖/衣/袂/家/黒髪 などにかかる
注)袖かへし = 袖を裏返して寝ると恋しい人を夢に見るという〈俗信〉
注)玉垂の = たまたれの 枕詞 “越智野” の読み ”を” にかかる 元の意はすだれの美称
注)越智野 = 越智の地にある大野
注)過ぎ行く = 衰え 終る 亡びる 消え去る → 亡くなって葬られるの意
注)…めやも = …るだろうか、いや …ないな。
出典:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店
注)袖かへし = 袖を裏返して寝ると恋しい人を夢に見るという〈俗信〉
注)玉垂の = たまたれの 枕詞 “越智野” の読み ”を” にかかる 元の意はすだれの美称
注)越智野 = 越智の地にある大野
注)過ぎ行く = 衰え 終る 亡びる 消え去る → 亡くなって葬られるの意
注)…めやも = …るだろうか、いや …ないな。
出典:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1999 小学館
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店
2017-07-24
2017-07-22
2017-07-21
2017-07-17
2017-07-16
ありがとう M. ジョルジュ・プレートル
2017-07-13
2017-07-11
2017-07-09
2017-07-08
白鳥 の「ありがとう〜ハグ」
野生動物が、幼い時人間に育ててもらったり、大怪我を人間に癒してもらったりすると、野生に戻されてから年月を経ても、それを覚えていて、再会すると近づいてきて抱きついたりする、という話は、ライオンやゴリラなど、哺乳類の例はいくつか聞いたことがあります。
しかし、鳥類となると、そういう話は聞いたことがありませんでした。
ビデオ・クリップは、イギリスのアボッツバリー・スワンナリー(白鳥飼育所)で起きた、人と白鳥の深い絆のお話。
ナレーションのテキストも載っていたので、その訳を記します。
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これは、人間と怪我をした白鳥、の間に育まれた、大変感動的なできごとで、白鳥が、単に感謝するだけではなく、彼に深い信頼を寄せていることを表した、際立って心温まるひと時です。
リチャード・ヴィーゼ氏は、この傷ついた白鳥に遭遇したとき、テレビ番組 "Born to Explore" を開催するために、数年前に英国の Abbotsbury Swannery を訪れていました。
白鳥は、金網のフェンスに飛び込んで負傷していました。ヴィーゼ氏は動物に近づき、それを治療のための聖域に運ぶ前に、楽にしてあげようと試みました。
それから数年ののち、白鳥とその救助者が再会し、そして、その動物は、ヴィーゼ氏が彼のために何をしたか、忘れていないようでした。
ヴィーゼ氏が ABC News に語ります:
「私が、白鳥を私の側に寄せると、白鳥の心臓の鼓動が聞こえるような感じがしました、そして、白鳥は、すっかり首をリラックスさせて、その首を私の首の周りに巻きつけたのです。ある動物が、あなたに完全な信頼を寄せる時、それは、とても素晴らしいひと時です。」
「彼らは、縄張りを持つ動物で、例えば、人間が巣に近づけば自分自身を守ります、更に、」ヴィーゼ氏が ABC に語ります「白鳥たちは美しい動物であると同時に、彼らは、人々の近くで、獰猛である場合もあり得ます。」
そうですね、この白鳥にかぎっては、ヴィーゼ氏に扱われて、恐れを感じて飛びのいたり、あるいは、攻撃したりはしませんでした。
それどころか、白鳥は、自分の救助者の腕の中で完全に安全であることに気がつき、そして、ヴィーゼ氏と、忘れがたいハグをしてもよいと思う、それ以上のものを感じたのです。
∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴
“Mr. Richard Wiese with His Swan”
Abbotsbury Swannery, England
Abbotsbury Swannery, England
2017-07-06
中原中也「夏と私」
未刊詩篇より
夏と私
眞ッ白い嘆かひのうちに、
海を見たり。鷗を見たり。
高きより、風のただ中に、
思ひ出の破片の翻轉するをみたり。
夏としなれば、高山に、
眞ツ白い嘆きを見たり。
燃ゆる山路を、登りゆきて
頂上の風に吹かれたり。
風に吹かれつ、わが來し方に
茫然としぬ、…………涙しぬ。
はてしなき、そが心
母にも、………もとより友にも明さざりき。
しかすがにのぞみのみにて、
拱きて、そがのぞみに纒倒さるる。
わが身を見たり、夏としなれば、
そのやうなわが身を見たり。
(一九三〇・六・一四)
中原中也 1930 未刊詩篇
出典:中原中也全詩集 P.476 1972 角川書店
注)嘆かひ = なげかい 嘆き続けること
注)鴎 = かもめ
注)翻轉 = ほんてん ひっくりかえること
注)來し方 = こしかた 来た方
注)しかすがに = そうではあるが しかしながら
注)拱きて = こまぬきて 腕を組んで 何もせずに こまねいて
注)厭倒 = あっとう 圧倒
改訂:2017.08.12 Safari による保存時の特定旧字体無視を Chrome により訂正 - 海→海
:2018.07.01 表示乱れ修正 レイアウト更新
注)嘆かひ = なげかい 嘆き続けること
注)鴎 = かもめ
注)翻轉 = ほんてん ひっくりかえること
注)來し方 = こしかた 来た方
注)しかすがに = そうではあるが しかしながら
注)拱きて = こまぬきて 腕を組んで 何もせずに こまねいて
注)厭倒 = あっとう 圧倒
改訂:2017.08.12 Safari による保存時の特定旧字体無視を Chrome により訂正 - 海→海
:2018.07.01 表示乱れ修正 レイアウト更新
2017-07-02
スヴェトラーナ・ザハーロワ「去り逝く白鳥」
2017-07-01
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