Cogito


夜、み空はたかく、吹く風はこまやかに
—— 祈るよりほか、わたくしに、すべはなかった……

2017-08-17

中原中也「木 蔭」


木 蔭


神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる

暗い後悔 いつでも附纏ふ後悔
馬鹿々々しい破笑にみちた私の過去は
やがて涙つぽい晦暝となり
やがて根強い疲勞となつた

かくて今では朝から夜まで
忍從することのほかに生活を持たない
怨みもなく喪心したやうに
空を見上げる私のまなこ

神社の鳥居が光をうけて
楡の葉が小さく搖すれる
夏の晝の靑々した木蔭は
私の後悔を宥めてくれる


中原中也 1934 山羊の歌 - 少年時


出典:中原中也全詩集 P.70 1972 角川書店

注)楡 = にれ
注)宥めて = なだめて
注)附纏ふ = つきまとう
注)破笑 = はしょう
注)晦暝 = かいめい 暗くなること 暗やみ


訂正:8/17 神 → 神 悔 → 悔
  (保存/投稿の際ブラウザーが勝手に新字体に戻してしまう文字を文字コードに変更)


2017-08-14

TOPに戻るボタン & 単独記事表示リンク


 TOPに戻るボタン:

長い記事や、複数の記事を読んで、ブログ画面をずっと上にスクロールした場合、最上部に戻ろうとすると、かなり手間がかかることがあります。

そんな時のために、ワンクリックでページ最上部に戻るボタンを設置しました。

スクロールしていない時には、このボタンは表示されません。
数行でも上にスクロールすると、ブラウザーの画面右下に、マーク 🔼 が現れます。

マウスのポインターをこのマークに重ねると、四角のエリアが赤に変わります。
その状態で左ボタンをクリックすると、どのような動作をしているか視認できる速度で、ページ最上部まで、一気にスクロールします。
ボタンが現れている限り、ページのどの位置にいても利用できます。

スマートフォンには、あまり必要な機能とも思えず、対応できていません。


 単独記事表示リンク:

ブログのトップページ(ホーム)には、新しい記事が複数個表示されますが、それらの記事にはコメント投稿欄がありません。
そこで、各記事下部にある「0件のコメント」と青で書かれた文字列をクリックすると、コメント記入欄が開くようになっています。
しかし、これは判りにくい上、論理的矛盾を強いる表現で不愉快でもあります。
この Blogger のお粗末な仕様は変えられません。

止むを得ず、個々の記事の本文の後に、青色文字で “この記事の単独ページ(コメント投稿欄付)を表示” と記載し、コメント投稿欄付の当該記事を単独で表示するページにリンクするようにしました。
この文字列をクリックすると、複数記事表示から、当該記事の単独表示に変わり、その下部にコメント投稿欄があります。

ちなみに、この新設文字列クリックと同じ動作が、各記事上部の記事タイトル、サイドバーに表示される記事タイトル、そのいずれかをクリックすることによっても可能です。

トップページ(ホーム)に戻るには、単独記事表示ページの最下部にある “ホーム” と書かれた文字列、又は、ブログ・タイトルの文字列 “土風空” をクリックします。


閲覧環境によって、何らかの不具合がある場合は、コメント欄でお知らせ下さい。
又、この件のみならず、閲覧上の不具合、あるは、改善のご要望など、ございましたら、何なりとコメント頂けますようお願いします。

2017-08-13

待てど来鳴かぬ


月立ちし 日よりきつつ うちしの
待てど来鳴きなかぬ ほととぎすかも


大伴家持おおとものやかもち:萬葉集 4196


注)月立ちし = 月の初めの
注)招きつつ = ほととぎすを擬人化して待つ気持ち
注)うち偲ひ = うち慕い 慕うともなく慕う
注)…かも = 不確実なことへの疑問 …なのだろうか…いや…

出典:新日本古典文学大系 萬葉集4 2000 岩波書店
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店

誤記訂正:8/13 出典 萬葉集1→ 萬葉集4

2017-08-10

「ヴェニスの舟歌」歌詞探し その後


歌詞探し進捗状況

・ブログ読者様からのコメントは、ゼロ。残念です…。

・JASRAC に「ベニス/ヴェネチアの舟歌」作曲:メンデルスゾーン の登録あり

  作品コード   題 名          内容  権利者      保護
1. 139-1440-5 ベニスの舟歌      作詞 上田寿四郎   消滅   (Op.????)
2. 076-0299-5 ヴェネチアの舟歌  作詞  津川主一    消滅   (Op.57-6)
3. 076-0299-5 ヴェネチアの舟歌  訳詞  津川主一    全委託 (Op.57-6)

*上記 1. の上田寿四郎氏の作詞が探している歌詞である可能性がある。
 津川氏の訳詞と作詞を調べたら、別の舟歌、作品 57−6、に付けられたものであった。

・歌詞の検索だけでなく、昭和34年前後の中学校音楽の教科書の古本を探した。
 Yahoo!オークションに出品されている、昭和28年の中学音楽3(全音教科書)に
 メンデルスゾーン作曲「ベニスの舟歌」が載っていることが判明。

出版年が数年先行しているが、上記、上田寿四郎氏作詞のものが載っていると考えるのが順当である上、その教科書で習った可能性もあるので、早速、定価40円(!) の教科書を600円で落札。
この教科書さえ届けば一件落着、のような気分で着荷を待っていたが………
開いてびっくり、同じ曲ではあるが、全く違う歌詞であった。
舟歌であるから、舟、艪、水面、などの単語こそあるが、他は全く見覚えのない内容であった。

この歌詞で習って、メロディーだけ覚え、歌詞は一言残らず忘れ…… 後日、別の歌詞で歌われるのを何処かで聞いて、中学でもその歌詞で習った、と勘違いした……。
まさかと思うが、この可能性は簡単には否定できない。

昭和28年の教科書の作詞者は 植村 甫 となっている。
調べてみたら、これは偽名で、本当の作詞者は、当該教科書編集者二名の内の一人、黒沢隆智氏であった。
そして、この出版元、全音教科書株式会社が、中学校の音楽の教科書を出版していたのは、昭和 24年〜31年 の間に限られることが判った。
つまり、私が中学校に入学した時には、全音の音楽の教科書は、どのような形にしろ、すでに出版されていなかった。
ということは、私は、別の歌詞で習ったということになるから、学校で習った時の歌詞は一言残らず忘れ、後日聞いた別の歌詞にすり替わって記憶している、という疑いは晴れた。

大ボケの疑いがとりあえず晴れたのはいいが、次にこれという策がない。
教科書図書館とか国会図書館を利用する手もあるが、これ、ちょっと敷居が高いようなので、気長に、当時の教科書が古書として市場に出るのを待つのがいいかと思うが。
しかし、昭和30年代の中頃、中学音楽の教科書は10社から出版されていた上、1年、2年、3年用 とあるので、候補の教科書は30冊。
敷居が高いなどと言っていたら…… 浦島太郎の余生はそんなに長くないのだから、頑張って調べるしかないか。

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昔、テレビがまだ白黒放送だった頃、毎日、夕方、数分間の、アメリカ製連続マンガがありました。タイトルは、確か、「スパンキーとマック」。
正味わずか3分間ほどの、その日のストーリーの終わり方がふるっていて、毎日必ず、「たーすけてーーー!」「マックゥーーー!」「スパンキィーーー!」で、フェードアウト。
これが面白くて、ほぼ毎日見ては、喜んでいました。
それを倣って、今日のブログも、

  「Help!!!!!!!」