Cogito

 
樹脂の香に 朝は悩まし
うしないし さまざまのゆめ、
森竝は 風に鳴るかな

2017年12月16日土曜日

更新!「刑事フォイル」再々放送予定


「刑事フォイル」再々放送の予定表が更新されました。

2月3日の予定欄に[終]の文字があり、今回の再々放送のシリーズは、どうやらこの予定で終わりのようです……残念!

Channnel:NHKBSプレミアム

 12月16日(土) 午後5時00分~5時46分(32)「戦争の犠牲者」(後編)
 12月23日(土) 午後5時00分~5時52分(33)「疑惑の地図」(前編)
 01月06日(土) 午後5時00分~5時50分(34)「疑惑の地図」(後編)
 01月13日(土) 午後5時00分~5時55分(35)「壊れた心」(前編)
 01月20日(土) 午後5時00分~5時45分(36)「壊れた心」(後編)
 01月27日(土) 午後5時00分~5時50分(37)「警報解除」(前編)
 02月03日(土) 午後5時00分~5時50分(38)[終]「警報解除」(後編)

また新たに再放送をしてもらえるといいのですが……。

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(以下、2017年3月5日の記事)

常日頃、テレビのスイッチを入れることはほとんどなく、ますます浮世離れが進んだ生活になってしまっています。
そんな中、唯一の例外。
その放映をテレビの毎週日曜日の視聴予約に設定して楽しみにしている番組があります。

まずは、その番組の大変すばらしいテーマ曲から。

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"Foyle's war - main theme"
Comp: Jim Parker

イングリッシュ・ホルンとバスーン(ファゴット)はイギリスの国民的楽器なのでしょうか、フルートとクラリネットも交えて、戦争の悲哀へのやりきれぬ思いが切なく胸に響きます。
特に、後編で事件が解明された後、タイトルバックに流れるこのメロディーは、時に、その戦争の爪痕に、あまりにも悲しく響きますが、木管楽器の響きには、なお暖かさ、ぬくもりがこもっていて、いつまでも聞いていたくなってしまいます。

フォイルが次々と起こる事件を追う。そして、解明されるのは、否応なく戦争に翻弄されてしまった人々それぞれの姿。
原題の "Foyle's War" が示す通り、そこで炙り出されるのは、戦争の悲しさ。

注)イングリッシュ・ホルン = English Horn (仏: cor anglais) オーボエとよく似たダブル・リードの楽器で、オーボエより完全5度低い音が出る。
ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」の第二楽章のテーマ("家路" という歌として知られる)の演奏に使われて、広く親しまれています。

改訂:2017.12.02 イングリッシュ・ホルン説明 他末梢表現訂正


2017年12月15日金曜日

テオドール・オーバネル「故 国」


故 國ここく

小鳥でさへも巣はこひし、
まして青空わがくによ、
うまれの里の波羅葦增雲パライソウ


オオバネル ──「詩集」


Théodore Aubanel 1829-1886 introduction dans "Armana prouvençau 1855"
(プロヴァンス年鑑詩集 1855 巻頭)
上田 敏 訳 1905「海潮音」本郷書院


出典:海潮音 日本近代文学大系 52 明治大正譯詩集 1971 角川書店
参照:岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店

注)Théodore Aubanel は19世紀中頃のフランスの詩人 近代プロバンス語を文芸に用いた(海潮音)
注)波羅葦增雲=天国 ポルトガル語 paraiso の文禄慶長年間(16C末)の訳語(海潮音)
注)出典は全漢字にルビあり


2017年12月13日水曜日

黄葉もみちをしげみ

題詞:柿本朝臣人麿かきのもとのあそみひとまろ の、妻死して後に 泣血哀慟きふけつあいどう して作りし歌二首 短歌を併せたり
  (短歌 その一)


秋山の 黄葉もみちをしげみ まとひぬる

いもを求めむ 山道やまぢ知らずも


柿本人麿かきのもとのひとまろ:萬葉集 208


注)(黄葉)を(しげみ)= ヲ〔間投助〕強調(辞典) → 黄葉が繁る様を強調
注)しげみ=繁み ミは繁シ〔形容〕のミ語法 …ので の意 → 草木が密生しているので(全集/辞典)
注)惑ひ=まどい まよい
注)…ぬる=〔助動〕完了
  → 妻が亡くなったことを "紅葉を愛でて山に入った" と婉曲表現で述べている *¹ (大系)
注)求めむ=捜し求めたい(辞典)ム〔助動〕話し手の意志や希望を表す
注)…も=〔終助〕承ける用言に不確定の意を添えて表現をやわらげるものと思われる(辞典)


出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集4 1999 小学館
  :岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店

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*¹ "婉曲" に表したと解説されることがよくありますが、この場合、それは間違いではないにしても、一面しか言い表していないように思います。

このように、短歌がほとんど丸ごと婉曲表現といわれているその中身をみると、多くは、象徴表現ととらえたほうがよく、もっと積極的に評価すべき内容があるように思います。

柿本人麻呂としては、婉曲表現という意識がなくはなかったのかもしれませんが、妻の死を "紅葉を愛でて山に入りそのあまりに見事な様に惑い帰らなくなってしまった" 、そう詠う方が自らの心情をよりよく表せた、あるいはそのほうが好ましかった、のではないのでしょうか。
そして、山や山道… 当時の "山" は紅葉を楽しむ場所である一方、奥津城すなわち墓のある所でもあり、従って、そこに分け入る道には冥界への道しるべのような心証があったろうと思われます。

作者は、婉曲に、つまり読む者に与える印象をおもんばかって言葉を選ぶという矮小化のようなことを考えて詠んだのではなく、よりよく表現できる言葉とイマジネーションで自由に詠った、この短歌はそうしてできた、のだろうと私は思います。

なぜなら "秋山の 黄葉を繁み 惑ひぬる" は、婉曲表現で単に妻の死を指すにとどまっていません。
秋山の黄葉の繁みという、明らかに華やかな、肯定的なイメージの中に惑ってしまって帰らない、と詠っています。単に死を示唆するだけなら暗いイメージの所とした方がより的確だったでしょう。

この1句と2句は、終えてしまった妻の生涯を、それを肯定的なものと捉えて象徴しているのではないのか… 少なくとも私にはそう読み取れ、そこに味わいがあり、そして、作者にとってはおそらくそこに慰めがあったのではないでしょうか。
それでもなお、妻を捜し求めたい、しかし、"山道知らずも"。これは、冥界、無限、を前にした、迷いを含む諦めの象徴。

上記を正しいとすれば、そうであれば、これはもう立派な "象徴詩" ですね。
そう思うのは私一人でしょうか?

19世紀後半フランスに台頭したサンボリスムに先んじることおよそ1100年、世界地図の片隅の島に住む未だ独自の文字を持たなかった人々の間で、既にこのような象徴主義の片りんを示すような詩が広く親しまれていた、そう考えると萬葉集の味わいがさらに深まるように思います。

改訂:2017.12.13 題詞:短歌二首 → 短歌を併せたり (短歌 その一)


2017年12月11日月曜日

南 里沙 さん "Joy to the World" Harmonica


才能がほとばしるような、とはこういう演奏のことか。

今までに聴いた "Joy" の表現として、これはおそらく最良のもの。
ここまで鳴らしてもらったハーモニカも幸せ。
シンセサイザーによるオルガン演奏との共演が、実に心地よい。

毒舌:多くのプロ器楽ソリストの演奏が、楽譜から楽器に音符を移す作業に終始する中、ときどきこのような演奏が光る。

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Joy to the World をクロマチックハーモニカとシンセサイザーで演奏しました。
聴いてください♪ (南 里沙 さん)

  Brava !!!!!!!!!!!!!!!!!!!

2'35
"Joy to the World"
演奏:南 里沙 / Risa Minami
クロマチックハーモニカ:HOHNER Super64X
シンセサイザー:Roland JUNO-D


南 里沙 さん:
3歳でピアノ、12歳でオーボエを始め、神戸女学院大学音楽科オーボエ専攻卒業。大学在学中にクロマチックハーモニカに出会い、音色に魅せられて研鑽を積む。
2009年ドイツF.I.H.ハーモニカ世界大会オープンカテゴリーにて準優勝。各部門にて入賞。
2010年 第30回F.I.H.日本ハーモニカコンクール3部門にて優勝。同大会にて全部門総合グランプリを受賞。
第8回アジア太平洋ハーモニカ大会クロマチックソロオープン(シンガポール)にて優勝。
その他国内及び国際コンクールで数々の優勝を果たし、2013年キングレコードよりメジャーデビュー。
これまでにソリストとして、ウクライナ国立キエフ交響楽団、INSO国際新交響楽団、ブルガリア国立ソフィアフィルハーモニー、関西フィルハーモニー管弦楽団、東京交響楽団と共演。

 幼い頃のピアノ演奏 → Fantaisie-Impromptu Op.66 (in 1998)

(南 理沙 さん YouTube Channel より引用)


改訂: 2017.12.12 末梢表現訂正 クレジットタイトル追記


2017年12月9日土曜日

中原中也「盲目の秋 II 」



盲目の秋



   II


これがどうなろらうと、あれがどうならうと、
そんなことはどうでもいいのだ。

これがどういふことであろらと、それがどういふことであらうと、
そんなことはなほさらどうだつていいのだ。

人には自恃があればよい!
その餘はすべてなるまゝだ……

自恃だ、自恃だ、自恃だ、自恃だ、
ただそれだけが人の行ひを罪としない。

平気で、陽氣で、藁束のやうにしむみりと、
朝霧を煮釜に塡めて、跳起きられればよい!


中原中也 1934 「山羊の歌」


出典:中原中也全詩集 P.60 1972 角川書店

注)自恃 = じじ 自分自身をたのみとすること 自負(大辞林)
注)餘 = あまり ほか
注)藁束 = わらたば
注)塡めて = つめて(U.D.)
注)跳起き = とびおき


2017年12月7日木曜日

レジーヌ・クレスパン「夢のあとに」


昨日、この同じ曲を Tenebrae Choir のコーラスで掲載して、大変美しい響きを堪能できたのですが…… 聴き込むほどに、フラストレーションが高じてしまいました。

なぜかというと、言葉。
フランス語の歌詞を一生懸命それらしく歌っていて外国語で歌う歌として素晴らしい出来で、美しいハーモニーを存分に楽しめます。
しかし、聴くほどに欲が出て、どうしてもフランス語の歌の響きではないし……
せっかく対訳歌詞を用意して目の前に開いておいても、どの行を歌っているのやら、さっぱり判らず…… あれぇ、こんなはずではなかった。

歌詞の発音がどうであれ、それがハーモニーを損なうわけではないので、ハーモニーが主目的のコーラスとしてはそれでいいのですが、私はどうしても、言葉がおろそかになるとだめで、楽しめなくなってしまいます。
それで、他の歌唱を聴きたくなりました。

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前世紀後半に活躍したフランスのソプラノ、レジーヌ・クレスパン (Régine Crespin)。
ドイツオペラやリートのレパートリーが多いようですが、美しいフランス語の発音にも定評があるといわれています。
聴いてみると、なるほどフランス語のお手本のような美しい言葉、こもらず前に出る暖かい声、端正なリートの歌い方、スローな曲なのに揺るがないリズム…… すばらしい。
最後の、"ô nuit mystérieuse!" の滑らかな歌唱は特に印象的です。

夢破れてなお、まどろみの中に意識が遠のくかのように、没する。


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"Après un Rêve"
 夢のあとに


Dans un sommeil que charmait ton image
眠りの中で 魅惑的なあなたの面影を

Je rêvais le bonheur, ardent mirage
夢に見た 幸せを、燃える幻想を

Tes yeux étaint plus doux, ta voix pure et sonore
あなたの目は優しく 声は清らかに響き

Tu rayonnais comme un ciel éclairé par l'aurore;
夜明けの煌めきのように 輝いていた;


Tu m'appelais et je quittais la terre
あなたが私を呼び  私は大地を離れた

Pour m'enfuir avec toi vers la lumière
あなたと飛び立つために 光に向けて

Les cieux pour nous entr'ouvraient leurs nues
空は私たちを迎えるために 厚い雲を開く

Splendeurs inconnues, lueurs divines entre vues
未知の輝き、視界にさす神々しい光


Hélas! Hélas, triste réveil des songes
あぁ! あぁ、夢からの悲しい目覚め

Je t'appelle,
私は あなたを呼ぶ、

ô nuit, rends moi tes mensonges
おぉ 夜よ、幻影を返せ

Reviens, reviens radieuse
帰れ、帰れ 煌めく光

Reviens, ô nuit mystérieuse!
帰れ、あぁ 夜の神秘!


Romain Bussine (1830-1899) "Apres un reve"より Uriah Dust 訳

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴

    Brava !!!!!!!!!!!!

3'12"

Gabriel Fauré "Après un Rêve"
Sop: Régine Crespin
Pf: Unknown


注)昨年、ロストロポーヴィチ演奏「夢のあとに」の記事中に歌詞を日本語のみで掲載しましたが、その訳語の一部に、C&P の手違いでとんでもない訳語が載っているのに昨日気が付き、即訂正しました。
あまりにも酷い誤記で意味も通らないので、気づかれて無視して頂けたこととは思いますが…。
全く個人的な内容のブログでもあり、何の弊害もなくただ記者の恥であるだけとは思いますが、改めてお詫びいたします、m(__)m。

注)この改正した訳においても、またこの歌詞の訳に限らず、文法的には正しくない訳し方をしているところがあります。
歌詞の対訳では、できるだけ原詩の語順と同じように訳語を並べる逐語訳としたい、言い換えれば、歌唱が進むのに応じて訳語を並べて記したいため、日本語の普通の語順を無理に入れ替えたり、ちょっとした文法無視をしたりします。
例えば、"nuit mystérieuse" を順当に「神秘な夜」とせず、「夜の神秘」としてあります。
これは、長く伸ばして消え入るように歌われれて曲が終わる "mystérieuse" の語に対応する訳語「神秘」を末尾に置きたいためです。
この例では、名詞を形容語に、形容詞を名詞に訳してしまっているので、厳密には文法違反ですが、原文は平叙文ではなく、nuit に冠詞が省かれていたりもするので、nuit と mystérieuse が等価に併記されていると解釈して、品詞を無視して歌われる語順通りの訳としました。
とはいえ、素人の翻訳ですから、あれこれと間違いが散見されるかと思います。
おかしい訳に気づかれました際は、人助けと思って、ぜひご指摘ください。Help──────!!!!!!



改訂:2017.12.8 夢見た → 夢に見た
   2017.12.8 帰れ 夜の神秘 → 帰れ、あぁ 夜の神秘! 他句読点等多数改正
   2017.12.8 注釈 訳文説明追記
   2017.12.9 注釈 誤記訂正


2017年12月6日水曜日

G. Fauré「夢のあとに」Tenebrae Choir


この秋に、カナル型イヤフォンからオーバーヘッド密閉型ヘッドフォンに変えた。
イコライザーで低音域を持ち上げるのとは違って、低域に分解能のある聞こえ方がする。
以来、音楽の、特にコーラスの聞こえ方が違う。
それまでは、ソプラノが目立って聞こえていて、コーラスを味わうのは難しく、自分の耳が、音感が、悪いと思っていた。それが、他の声部も良く聞こえるようになった。
音楽の好みまで変わってきて、怖いよう… 独断と偏見が鈍る。

フォーレの歌曲「夢のあとに」。
この曲、以前、ロストロポービッチのチェロに、その激しく痛みのある演奏に、大変涙もろい私は、感涙。

ここでは、オリジナルの歌をコーラスで。
テネブレ合唱団(Tenebrae Choir)の演奏と画像のビデオクリップ。

 憧れが夢と消えても、なお、醒めやらずはかなき夢の中に沈む……


∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴


"Après un Rêve"
 夢のあとに


Dans un sommeil que charmait ton image
眠りの中で 魅惑的なあなたの面影を

Je rêvais le bonheur, ardent mirage
夢に見た 幸せを、燃える幻想を

Tes yeux étaint plus doux, ta voix pure et sonore
あなたの目は優しく 声は清らかに響き

Tu rayonnais comme un ciel éclairé par l'aurore;
夜明けの煌めきのように 輝いていた


Tu m'appelais et je quittais la terre
あなたが私を呼び 私は大地を離れた

Pour m'enfuir avec toi vers la lumière
あなたと飛び立つために 光に向けて

Les cieux pour nous entr'ouvraient leurs nues
空は私たちを迎えるために 厚い雲を開く

Splendeurs inconnues, lueurs divines entre vues
未知の輝き 視界にさす神々しい光


Hélas! Hélas, triste réveil des songes
あぁ! あぁ、夢からの悲しい目覚め

Je t'appelle,
私は あなたを呼ぶ

ô nuit, rends moi tes mensonges
おぉ、夜よ 幻影を返せ

Reviens, reviens radieuse
帰れ、帰れ 煌めく光

Reviens, ô nuit mystérieuse!
帰れ 夜の神秘


Romain Bussine (1830-1899) "Apres un reve"より Uriah Dust 訳

∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴

    Brava !!!!!!!!!!!!

3'20"

"Après un Rêve"
Comp: Gabriel Urbain Fauré
Arr: Alexander L'Estrange
Choir: Tenebrae Choir

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Tenebrae Choir は、元 The Kings Singers メンバー、ナイジェル・ショート (Nigel Short) 氏が創設し率いる混声合唱団。設立は2001年、本拠地ロンドン。
London Symphony Orchestra と共演のレコーディングを行ったり、またグラミー賞の最優秀合唱賞にノミネートされるなど高い評価を得ていて、欧米各地での公演を頻繁に行っている。

 → TENABRAE


2017年12月4日月曜日

酒に染みなむ


題詞:大宰師大伴卿ださいのそちおほともきやうさけめし歌十三首


なかなかに 人とあらずは 酒壺さかつぼ
なりにてしかも 酒にみなむ


大伴旅人おほとものたびと:萬葉集 343


注)酒を讃めし歌十三首より、その六: 既出 → [その一] [その十三]
注)「死なば窯場の側に埋めよ、化して陶土となり酒瓶に作られたい」と遺言した者がいるという三国時代の故事に拠る(大系)
注)なかなに = いっそのこと(辞典)
注)人とあらず = 人でなくなる → 死んでしまったら(辞典/U.D.)
注)…は=提題の助詞 その承ける語を話題として提示し 解答・解決・説明を求める(辞典)
注)なりに = ニ は完了の助動詞 ヌ の連用形(全集) なって
注)…てしか = テシカ(モ) は願望の終助詞 …たいものだ(全集)

出典:新日本古典文学大系 萬葉集1 2000 岩波書店
参照:新編日本古典文学全集 萬葉集1 1994 小学館
  :岩波 古語辞典 補訂版 1990 岩波書店

改訂:20171204 注釈追記
  :20171204 注釈誤記訂正 改正